フリーエージェント社会の到来のまとめ
フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるかのまとめ(2) | ブクペ
フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか
- 作者: ダニエルピンク,玄田有史,Daniel H. Pink,池村千秋
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2002/04
- メディア: 単行本
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概要
次の時代「フリーエージェント社会」の特徴と常識
1.フリーエージェント時代の幕開け
・アメリカの社会と経済を理解するカギ
・20世紀後半:組織人間
・21世紀前半:フリーエージェント(組織を離れて複数の顧客を相手に独立して働く人)
・アメリカの労働人口の4分の1(3300万人)がフリーエージェント
・フリーエージェントが登場した背景
1.会社からの安定の保証の崩壊
2.生産手段が小型で安価になった
3.人々は仕事のやりがいを求めるようになった
4.人々は組織より長生きするようになった
2.働き方の新しい常識
・労働倫理は「自由」「自分らしさ」「責任」「自分なりの成功」
・人的資本を複数の顧客やプロジェクトに分散投資(リスク分散)
・タテの忠誠心からヨコの忠誠心へ
・労働時間はそれぞれの志向に合わせて分配
・平日と週末の区別が曖昧になっている場合も多い
3.組織に縛られない生き方
・小規模なグループをつくってつながる
・人間関係は緩やかで流動的でえり好みできることが特徴
・人々に道徳的な振る舞いを促す(何時の欲するところを他人になせという考え方)
・土台となるインフラの誕生(フリーエージェントが集まる第三の場所)
・資本ではなく人材が最も重要な資源
4.フリーエージェントを妨げるもの
・法制度は3つの面でフリーエージェント経済の足を引っ張っている
1.医療保険:医療保険を失うことを恐れて独立に踏み切れない人も多い
2.税制:社会保障税を二倍払わされている
3.地域地区規制:在宅のフリーエージェントに厳しい規制を課している
5.未来の社会
・引退する人は少なくなる(高齢の労働力に対する需要が一気に高まる)
・学校での義務教育は次第に廃れて、多用な教育形態が生まれる(在宅教育が盛んになる)
・いま企業がやっている同じ方法(社債、株式)で個人も資金調達するようになる
・フリーエージェントが選挙で大きな影響力をもつようになる
・医療保険や年金の支給などのメカニズムが企業ではなく個人中心に変わっていく
・フリーエージェントは税制の簡素化、マイクロファイナンスの充実などを要求していく
・巨大企業とミニ企業が中心となり、中間サイズの企業は廃れていく
・今までのような管理職は姿を消し、プロジェクトマネージャーが生き残る
・地域社会やコミュニティーは活気を取り戻す
・男性ではなく、女性が中心になって未来を築いていく
6.キーワード
・テイラーメード主義:自分のニーズに応じて仕事の仕方を決める
・ナノコープ:拡大を目指さない超ミニ起業
・デジタルマルクス主義:コンピュータが安価になり労働者が再び生産手段を手にする
・eリタイヤ:65歳を過ぎてもフリーエージェントとして働くこと
・HOHO(His Office/Her Office):自宅内にカップルがそれぞれ個人用のオフィスをもつ
感想
日本でも今後着実にフリーエージェントが増えていくと感じました。
フリーエージェントに興味がない人も読んでおいたほうが良い一冊。