天才! 成功する人々の法則のまとめ
- 作者: マルコム・グラッドウェル,勝間和代
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/05/13
- メディア: ハードカバー
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概要
自助努力だけでは成功できない
成功を個人の資質だけでなく、環境や文化的な側面から考察した本
要点
■この本で伝えたいこと
・ミクロだけでなくマクロな視点を持つこと
・すべての人に好機を与えよ
■要点
・成功するには才能や努力だけでは無理
・好機や文化などの外的要因が重要
好機
■マタイ効果
・持つ者はさらに豊かになり、持たざる者は持っているものを取り上げられる
・カナダのプロアイスホッケー選手は圧倒的に1~3月生まれの人が多い
・子供の頃選抜されるときに1~3月生まれのほうが体が成長しているため(区切りは1月)
・選抜されると特別な教育を受けてさらに差が広がり、最終的に絶対的な差になる
■1万時間の法則
・その道に精通するためには1万時間のトレーニングが必要
・長時間にわたってトレーニングを積める機会こそが並外れた好機
・ビートルズ:爆発的に売れるまでに1200回ライブ
・ビル・ゲイツ:7年間ぶっ続けでプログラムの開発
■成功できる時代
・歴史上の大富豪は1831年~1840年生まれのアメリカ人が多い
・アメリカ経済最大の転換期にビジネスにチャンスできる年齢
・コンピュータービジネスで成功した人は1955年前後の生まれに集中
・ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズ、エリック・シュミットは全員1955年生まれ
・前の世代はメインフレームビジネスから抜け出せない
・後の世代は1955年世代がビジネスを固めてしまったため入り込む余地がない
■知能があっても成功できるわけではない
・IQ195の天才は社会的には成功していない
・遺伝的にIQが高い子を選抜しても期待ほど成功しなかった
文化の違い
■言語の違いが数学の強さの違いにつながる
・英語とアジア(日本、中国、韓国)の言語では数の数え方が違う
・英語は不規則(20以上は十の位が先、20までは一の位を先に言うなど)
・アジアは論理的(必ず十の位が先で一の位は後)
・アジアの子供は数字や計算を覚えるのが早い
■アジア人は努力家
・アジアの稲作農業者の年間労働量は3000時間
・1年360日、夜明け前に起きた者で、家族を豊かに出来なかった者はいない
・アジアの労働に対する基本的な考え方
■裕福な家庭のほうが学習能力が高くなる
・授業で学ぶ量は裕福な家庭と貧困家庭では大差はない
・裕福な家庭は授業のない休みの間に学力が向上している(本や習い事など学べる環境)
・貧困家庭は休みの間は学力は変わらない
感想
ビジネス書はだいたい内的要因の向上にフォーカスしているので、外的要因の重要性に気付かせてくれるこの本は珍しいと思います。
新たな視点ができるのでオススメです。
あとタイトルは天才ですが、GENIUS(天才)ではなくOUTLIER(異常値)の意味です。